ブラケット注文は、2つの反対側の注文を「ブラケット(1つに纏めること) 」することによって、利益を確定する、または損失を限定するために設計された注文方法です。買い注文の場合は、価格が高い方(利益を確定するため)の売り指値注文と価格が低い方(損失を限定するための)の売り逆指値注文によってブラケットされます。売り注文の場合は、価格が高い方(損失を限定するため)の買い指値注文と価格が低い方(利益を確定するため)の買い指値注文でブラケットされます。
ブラケット注文として付加される2つの注文の数量も、元の注文数量と同じ数量となります。既存設定では、ブラケット注文のオフセット値は現在の価格から1.0となっています。このオフセット値は、特定の注文の注文ラインで変更したり、グローバル設定の注文プリセット機能を使用して、銘柄やコントラクト、ストラテジーのデフォルトレベルで変更することができます。
取扱商品一覧 | 利用可能銘柄 | ルーティング | TWS | ||||
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コンボ | 米国商品 | スマート | 属性 | ||||
EFP | 米国外商品 | ダイレクト | 注文タイプ | ||||
先物オプション | 有効期限 | ||||||
Forex | 付加注文 | ||||||
先物 | |||||||
オプション | |||||||
株式 | |||||||
ワラント | |||||||
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こちらの例は、TWSモザイクを使用した例となります。ティッカーTSLAの1,000株を219.50ドルを超えない価格で買いたいと考えており、同時に、価格が218.00ドルまで下落した場合に株を売るためのストップロス注文を設定したいと考えています。また、取引時間中にTSLAが$221.00まで上昇した場合には、利益確定注文を出したいと考えています。希望のティッカーを入力し、「買い」ボタンをクリックすると、背景が青くなります。売り注文の場合は、背景が赤色になります。購入する株式数を入力し、注文タイプのドロップダウンメニューからLMTを選択します。次に、株を購入するための指値価格を設定します。必要であれば、有効期限の項目を変更します。有効期限の項目を選択して、注文の有効期限を選択することができます。この例では、DAY(当日中)注文を選択しています。
買いの指値注文 | |
アクション | BUY(買い) |
数量 | 1,000 |
注文タイプ | LTM(指値) |
市場価格 | 219.60 |
指値 | 219.50 |
売りの指値注文 | |
アクション | SELL(売り) |
数量 | 1,000 |
注文タイプ | LTM(指値) |
市場価格 | 219.60 |
指値 | 221.00 |
ストップ売り注文 | |
アクション | SELL(売り) |
数量 | 1,000 |
注文タイプ | STP |
市場価格 | 219.60 |
指値 | 218.00 |
次に、有効期限の項目の右側にあるアドバンスボタンをクリックすると、より多くの条件設定の項目が表示されます。ブラケットを取りつけるボタンをクリックすると、ブラケット注文の設定項目が表示されます。ブラケットボックスにチェックを入れると、「プロフィットテイカー」と「ストップロス」のボックスに自動的にチェックが入ります。プロフィットテイカー・LMT(指値)PRC(価格)に希望の指値価格を入力します。また、同様にSTP(逆指値)の売り注文価格を入力してください。送信ボタンをクリックして注文を入力する前に、必要であれば有効期限を変更することができます。
ブラケット注文は、リスクを管理し、まだ執行されていない注文の利益を確定するための効果的な方法です。この例では、現在の売値が30.00のXYZ株を100株買いたい場合です。価格は25.00まで下落し、その後30.00まで上昇すると予想します。ブラケット注文を付加することで、1株あたり25.00円で買うという指値注文が成立した場合、ポジションのリスクを再評価し管理し直す必要がありません。
XYZ株の売値をクリックして買い注文を作成し、数量と注文タイプを入力し、指値に25.00を入力します。ブラケット注文を付けたいので、この時点ではまだ注文を送信しません。
前提条件 | |
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アクション | BUY(買い) |
数量 | 100 |
注文タイプ | LTM(指値) |
市場価格 | 30.00 |
指値 | 25.00 |
指値買い注文にブラケット注文を付加するには、注文の行を右クリックし、注文付加 > ブラケット注文を選択します。指値注文と逆指値注文が、元の注文とブラケットされます。付加された売り指値注文として、指値価格に30.00を入力し、売りの逆指値注文のトリガー価格として、補助価格に20.00を入力します。これでブラケット注文の設定が完了し、その後、送信ボタンを押して発注します。
前提条件 | |
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市場価格 | 30.00 |
買いの指値注文 | |
アクション | BUY(買い) |
数量 | 100 |
注文タイプ | LTM(指値) |
指値 | 25.00 |
売りの指値注文 | |
アクション | SELL(売り) |
数量 | 100 |
注文タイプ | LTM(指値) |
指値 | 30.00 |
ストップ売り注文 | |
アクション | SELL(売り) |
数量 | 100 |
注文タイプ | STP |
トリガー価格 | 20.00 |
ブラケット注文が送信されました。上図は、市場価格、当初の指値買い注文と付加された指値売り注文の指値価格、付加された逆指値売り注文のトリガー価格を示しています。
前提条件 | |
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市場価格 | 30.00 |
買いの指値注文 | |
アクション | BUY(買い) |
数量 | 100 |
注文タイプ | LTM(指値) |
指値 | 25.00 |
売りの指値注文 | |
アクション | SELL(売り) |
数量 | 100 |
注文タイプ | LTM(指値) |
指値 | 30.00 |
ストップ売り注文 | |
アクション | SELL(売り) |
数量 | 100 |
注文タイプ | STP |
トリガー価格 | 20.00 |
予想通り、XYZ株の価格は25.00まで下落し、これが当初の指値買い注文の指値価格となりました。100株の注文はその価格で成立しました。これで、ブラケット注文として付加された2つの売り注文が有効となります。
前提条件 | |
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市場価格 | 25.00 |
買いの指値注文 | |
指値 | 25.00 |
売りの指値注文 | |
アクション | SELL(売り) |
数量 | 100 |
注文タイプ | LTM(指値) |
指値 | 30.00 |
ストップ売り注文 | |
アクション | SELL(売り) |
数量 | 100 |
注文タイプ | STP |
トリガー価格 | 20.00 |
あるシナリオでは、XYZの価格が30.00まで上昇し、それが付加された指値売り注文の指値価格となりました。この注文はその価格で成立し、$500.00の利益を得ました。もう一つの注文である売りの逆指値注文はキャンセルされます。
前提条件 | |
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市場価格 | 30.00 |
買いの指値注文 | |
約定 | 25.00 |
売りの指値注文 | |
指値 | 30.00 |
逆指値注文はキャンセルされる |
代替シナリオでは、XYZの価格が20.00まで下落し、それが添付の逆指値注文のトリガー価格となりました。成行注文がその価格で約定し、$500.00の損失が発生します。もう1つの注文である指値注文はキャンセルされます。
前提条件 | |
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市場価格 | 20.00 |
買いの指値注文 | |
約定 | 25.00 |
ストップ売り注文 | |
トリガー価格 | 20.00 |
売りの指値注文がキャンセルされる |