パフォーマンス・アトリビューション分析は、特定のベンチマークに対する個人のポートフォリオのパフォーマンスを査定し、ポートフォリオ内で平均よりも実績の良い、または悪い部分をハイライトするようデザインされています。弊社の株式/ETFベンチマーカーツールは、ポートフォリオのリアルタイムのパフォーマンス・アトリビューション値を終日にわたって更新し、表示します1。
現時点(T)で、有価証券「s」がポートフォリオ「P」内に占めるウェイトは以下のようになります:
mvsTは、sの現時点での市場価格、またmvPTはポートフォリオの現時点での市場価格です。
その日のポートフォリオ・リターンの合計は、左上端の比較タイルに表示されます。現時点(T)におけるその日のリターンは以下のようになります:
PNLPTは現時点におけるポートフォリオへのPNL全体、またNAVP0は前日におけるポートフォリオの最終NAVです。
「T」が現時点を表す(0; T)の時間範囲における、ポートフォリオ「P」内の有価証券「s」のリターンに対するある有価証券の貢献度は以下のようになります:
PNLsTはT時点におけるsの日次PNL、またNAVP0は前日における口座最終NAVです。
ポートフォリオ「P」のリターンに対するセクター(またはその他のグループ分け)「G」の、期間(0; T)における累積的な貢献度は以下のようになります:
一日のいつかの時点でポジションが返還されるなど(ポジションをクローズした後、同じ株数の反対サイドのポジションを建てる)ポジションのサイドが変わった場合、ポジション全体を占めるロングとショートの取り分のPNLが個別にトラッキングされます。
実現損益の発生する有価証券の各取引に対し、弊社では取引が売りまたは買いであったかに基いてロングとショートの損益に分けます。
ここから有価証券のロングとショートの貢献度を算出し、ベンチマーク指数と比較します。ここでは以下を前提とする例を見てみます:
例 | 数量 | シンボル | 実現損益 | ネットポジション |
---|---|---|---|---|
買い | 100 | ABC | — | 100 |
売り | 200 | ABC | 10 USD | -100 |
買い | 200 | ABC | 10 USD | 100 |
売り | 200 | ABC | 10 USD | -100 |
上記例のABCの実現損益合計30 USDです。このうちの20 USDはロングポジションのクローズから、10 USDはショートポジションのクローズから発生しました。ロングABCからのリターンへの貢献度は2%、ショートABCからのリターンへの貢献度は1%、そしてABCのリターンへの貢献度は3%です。
ABCのロングおよびショートを表示する際、弊社では現在のウェイトを確認します。このため現時点でショートABCであっても一日のどこかでロングだった場合、ショートABCのウェイトコラム内に負の値が発生し、(ショートポジションの市場価格は負の値です)ロングABCのウェイトは「0」になります(現時点でロングABCではないため)。
この期間のベンチマークもロングABCであり、またロングABCのベンチマークへの貢献度が1%だったと仮定した場合、ロングABCのアクティブな貢献度は1%(2% - 1%)、またショートABCのベンチマーク・リターンへの貢献度が0であったため、ショートABCのアクティブな貢献度は1%になります。