OCAタイプの注文は複数の注文や関連性のない注文を、各注文のOCAという項目に同じ半角英文字数字を入力することで注文を結びつけて発注し、ひとつのグループにまとめることができます。これは注文のうちのひとつを約定させることを目的としており、約定すると残りの注文はキャンセルされます。グループ内の最良価格が約定することをねらいながら、複数の注文を発注することができます。グループ内の注文のひとつが約定した場合、その他の注文はキャンセルされますが、あるひとつの注文が部分約定した場合には、その他の注文数もそれに応じて減数されるようになっています。上記3つのポジションのうち市場価格を上回るひとつのポジションのみ、1000株売却したいとします。OCA注文はグループにまとめた複数の注文のそれぞれに指値価格をつけて発注し、このうちのひとつが約定すると残りの2つは自動的にキャンセルされます。 またはマーケット下落時にeMini S&P株式インデックス先物のロングポジションを建てる、そうでなければ米国国債先物をより良い価格で売却したいとします。OCAタイプの注文を利用してこのふたつの注文をグループにまとめることにより、ふたつの同様のポジションを入力しつつ、リスクを制限することができます。
OCAは自動処理ではありますが、リクエストされたキャンセルや修正が、注文が約定される前に指定した取引所に届く保障はありませんのでご注意ください。
注意点:
右上の表はこの注文タイプの特性に関する概要となります。チェックの入った機能はいくつかのコンビネーションに適用しますが、すべてのチェック入りの機能と組み合わせて使用できるわけではありません。例:オプション、株式、米国、米国外、スマートおよびダイレクトのすべてにチェックが入っている場合、すべての米国、米国外のスマート、ダイレクト注文がこの注文タイプで発注できるわけではありません。この場合、スマートルーティング米国株式、ダイレクトルーティング米国外株式、スマートルーティング米国オプションが取引可能となります。
取引可能商品 | 利用可能銘柄 | ルーティング | TWS | ||||
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債券 | ![]() |
米国商品 | ![]() |
スマート | ![]() |
アトリビューション | ![]() |
EFP | ![]() |
米国外商品 | ![]() |
ダイレクト | ![]() |
注文タイプ | ![]() |
Forex | ![]() |
注文有効期限 | ![]() |
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先物 | ![]() |
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先物オプション | ![]() |
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株式 | ![]() |
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オプション | ![]() |
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ワラント債 | ![]() |
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この例ではユーザーがテクノロジー関連の株式のいくつかが下がることを予想し、そうなった時点で3つのティッカーのうちひとつから合計1,000株の購入を希望しています。OCAタイプの注文を利用することにより、3つの関連する注文を入力しつつそのうちひとつのみのみ約定させることができます。注文の入力時にはどの指値価格に一番先に到達するかは分かりませんが、このうちのひとつを購入する容易はできています。この例ではMSFTである第一希望のティッカーを入力し、BUYのボタンをクリックします。 青色の背景は注文がBUY注文であることを意味します。SELLが選択されている注文は背景が赤色に変わります。 購入者はMSFT、GOOGまたはYHOOのうちのどれかの株の購入を希望していますが、ここで重要となるのはこのうちのひとつのみという点です。指値価格の$47.60は、画面に表示される現在の最良気配寄り下にあります。ドロップダウンメニューより注文タイプにLMTを選択し、指値価格を入力します。 この例では注文有効期限にDAYを選択しています。Advancedボタンをクリックしてこの注文にさらに追加できる選択を表示し、ここからその他のティッカーを追加します。
仮定 | |
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アクション (MSFT) | BUY |
数量 | 1,000 |
注文タイプ | LMT |
市場価格 | 47.79 |
指値価格 | 47.6 |
約定のインストラクションにより | 他の注文をキャンセルする |
仮定 | |
---|---|
アクション (GOOG) | BUY |
数量 | 1,000 |
注文タイプ | LMT |
市場価格 | 552.65 |
指値価格 | 552.30 |
約定のインストラクションにより | 他の注文をキャンセルする |
仮定 | |
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アクション (YHOO) | BUY |
数量 | 1,000 |
注文タイプ | LMT |
市場価格 | 44.60 |
指値価格 | 44.40 |
約定のインストラクションにより | 他の注文をキャンセルする |
OCA注文のボタンをクリックして拡張し、さらに追加可能の入力欄を表示します。銘柄の欄をクリックしてふたつ目のティッカーのGOOGを追加します。注文タイプをLTMにし、ご希望の数量と指値価格を追加してください。注文有効期限にはDAYを選択してください。注文追加の拡張ボタンをクリックしてもう一度欄を作り、今度はYHOOを追加します。GOOGと同様にご希望の内容を入力します。注文の送信をする前に、On Fillのボックスを選択してください。入力欄をクリックすると利用可能の選択肢が表示されます。
3つの選択肢があります。この例ではひとつの銘柄の株式のみ保有したいため、その他の注文はキャンセル(Cancel Other Orders)を選択します。「他の注文をキャンセルする」が選択される場合には、オーバーフィルプロテクション(注文の執行しすぎの防御)が自動的に有効になります。またはその他の注文を減らす(Reduce Other Orders)を選択し、注文のうちひとつが約定し始めるとグループ内その他の注文の数量が比例して減少していくようにすることができます。 この場合、購入者は最終的に合計1,000の株式をひとつ以上の銘柄に渡って購入する可能性があります。オーバーフィルプロテクションを利用せずにその他の注文を減らす選択をする場合、複数の注文がひとつの取引所にルーティングされて殺到する、または売り注文が複数発生しそのうちひとつが「空売り」として却下される可能性があります。
また、約定数を超えないためのプロテクションとして(Overfill Protection)一時にひとつの注文のみが取引所にルーティングされるようにコントロールします。これにより注文のし過ぎを完全に防ぐことができます。注文に対する様々な追加入力事項が完了したら、送信ボタンをクリックして注文を発注してください。
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できる限り最良の価格でテクノロジー関係の株を100株だけ購入するにあたり、例えばYXXなら11.4ドル、XYZなら19.6ドル、YZZなら16.8ドルで、合計100株だけ購入したい場合があります。注文を作成する前に、取引ツールにOCAの項目を追加し、注文タイプの欄にLMTを選択の上に価格には11.4ドルを入力して、YXX100株の指値注文を作成します。OCAの項目にグループ名として「Tech」を入力します。同様にXYZとYZZにそれぞれ100株ずつ、XYZは19.6ドルまたYZZは16.80ドルの指値注文を作成し、 OCAの項目にはグループ名「Tech」を入力して3つのリンクする注文を作成します。ひとつのグループとなる注文をすべて作成後、各注文を発注します。これで3つの注文が結びついたOCA注文が完了します。3つの注文のうち何れかが約定すると、その他は自動的にキャンセルされます。3つの注文のどれかに部分約定があった場合には、この部分約定数に従い、その他の注文数が減数されますお客様が3つの注文のうちのひとつをキャンセルした場合、残りの注文もキャンセルされます。